借金が払えない、返せないと深く悩んでいるなら、弁護士・司法書士に債務整理を相談することが現実的な一歩になります。
毎月の返済に追われ、精神的にも限界を感じているのではないでしょうか。
相談料を無料としている事務所も多く、弁護士・司法書士には法律上の守秘義務があるため、手遅れになる前にまずは現状を打ち明けてみましょう。
債務整理を依頼して受任通知が貸金業者に届けば、本人への直接の取り立ては止まります。
手続きによっては借金が減額・免除される場合もあります(減額幅や可否は借入内容・収入・財産によって異なります)。
この記事では、借金問題を放置するリスクから解決までの手順を解説します。
今すぐ取るべき行動が整理でき、生活を立て直す第一歩を踏み出せるはずです。
債務整理の相談におすすめの法律事務所・司法書士事務所
「どこに相談すればいいか分からない」と迷っているうちに、遅延損害金は増え続けます。
借金問題の取り扱い実績があり、相談料を無料としている事務所から検討するとハードルが下がります。
ここでは編集部が選んだ3事務所を、費用と対応範囲がわかる形で紹介します。
| 事務所名 | 相談料 | 任意整理の着手金 | 個人再生の費用 | 自己破産の費用 | 減額報酬 |
|---|---|---|---|---|---|
![]() みつ葉 司法書士事務所 | 無料 | 基本44,000円+追加着手金 | 33万円~ | 33万円~ | 11% |
アース 法律事務所 | 無料 | 22,000円/社 | 33万円~ | 22万円~ | 11%相当額 |
ウイズユー 司法書士事務所 | 無料 | 11,000円~110,000円/社 | 528,000円~ | 473,000円~ | 要相談 |
みつ葉司法書士事務所

公式サイト https://mitsuba-service.com/
返済シミュレーションなど
みつ葉司法書士事務所は全国対応の司法書士法人で、借金問題を扱うチーム体制を敷いています。
債務整理の専任スタッフを置いているため、受任後の対応が早い点と丁寧なヒアリングを強みとして掲げています。
相談の受付は24時間365日で、郵送物などで家族に知られにくいよう配慮する方針も明示されています。
借金の総額や借入先がはっきりしない状態でも、受付スタッフが状況を聞き取ったうえで司法書士につないでくれるため、手元に資料がなくても相談を始められます。
任意整理を中心に検討したい方にとって、相談のハードルが低い事務所の一つです。
まずは現状を伝えて、どのような手続きが選択肢になるか説明を受けましょう。
ただし前述のとおり、認定司法書士が代理人として交渉できるのは1社あたり140万円以下の債務に限られます。
個人再生・自己破産は裁判所提出書類の作成による支援となるため、代理人を立てたい場合は弁護士への相談も併せて検討してください。
アース法律事務所

公式サイト http://earth-lawoffice.net/
アース法律事務所は元裁判官の弁護士が代表を務める法律事務所です。
弁護士事務所のため、認定司法書士では代理できない「1社あたり140万円を超える」債務や、個人再生・自己破産の申立代理にも対応できます。
公表されている任意整理の着手金は1社22,000円(税込)で、費用の目安を事前に把握しやすい点も特徴です。
持ち家を残したい個人再生や、ギャンブル・浪費など免責不許可事由が問題になりうる自己破産では、裁判所の運用を踏まえた検討が欠かせません。
ただし免責を認めるかどうかを判断するのは最終的に裁判所であり、どの事務所に依頼しても結果を保証することはできない点にはご注意ください。
借金額が大きい方や、自己破産・個人再生を視野に入れている方は、弁護士事務所を候補に入れるとよいでしょう。
ウイズユー司法書士事務所

公式サイト https://withyou1.com/
ウイズユー司法書士事務所は、通常の借金に加えて闇金被害の相談にも対応することを公式サイトで明示しています。
「ソフト闇金」や「後払い現金化」といった違法業者とのトラブルも、取り扱い分野として挙げているのが特徴。
こちらも司法書士事務所のため、代理人として交渉できるのは1社あたり140万円以下の債務に限られます。
専門家からの介入通知によって取り立てが収まるケースはありますが、闇金は法律を守らない違法業者であり、通知だけで必ず止まるとは限りません。
身の危険を感じる嫌がらせや脅迫を受けている場合は、専門家への依頼と並行して必ず警察(#9110、緊急時は110番)にも相談してください。
費用の分割払い・後払いに応じてもらえるかは事案によって異なるため、初回相談で必ず確認しましょう。
借金が払えない・返せないと悩んだらまずやるべきこと
「専門家に相談するのはハードルが高い」「怒られそうで怖い」と感じる方も少なくありません。
いきなり相談に行くのが不安なら、まずは自分自身で現状を把握する準備から始めましょう。
以下の4つの方法を進めることで、解決に向けた道筋が見えてきます。
借金総額と借入先を正確に把握する(見える化)
まずは、すべての借入先の名称と残高を正確にリストアップしましょう。
これは複数社から借入をしている多重債務の状態では、全体の借金総額や滞納状況の把握が漏れやすくなるから。
具体的には、カード会社名、現在の残高、金利、毎月の返済額を一つずつ確認していきます。
ここで見落としがちなのが、過去に借りた業者の名前を忘れてしまうケースです。
どこの会社から借りているか不明な場合は、CICやJICCといった信用情報機関に対し、スマホから約1000円で開示請求を行うことをおすすめします。
スマホのメモ帳でも構わないので、金融機関名と大体の残高を書き出すだけで相談が格段にスムーズになります。
毎月の収支を見直して返済可能額を算出する
現在の手取り収入と生活費を比較し、現実的に返済へ回せる金額を洗い出します。
この収支のバランスが、後述する任意整理などの手続きを選ぶ際の重要な判断基準になるからです。
毎月の手取り収入から、家賃や光熱費などの固定費、食費などの変動費を差し引いて、いくら捻出できるか計算してみましょう。
家計簿をつけていなくても、直近3ヶ月の銀行口座の引き落とし履歴とクレジットカード明細を見るだけでおおよその固定費は把握可能。
無理な返済計画を立てても破綻してしまうため、削れない生活費をしっかり確保した上での余剰金を見極めることが大切です。
正確な返済可能額が分かれば、専門家も最適な解決プランを提案しやすくなります。
催告書や訴状が届いている場合は即日相談する
すでに自宅へ書面での督促が届いている状況なら、一刻も早く専門家に連絡を入れましょう。
催告書や内容証明郵便は法的措置の準備段階であり、放置すれば取り返しのつかない事態に。
とくに裁判所から「特別送達」と書かれた封筒が届いた場合は、手遅れ一歩手前のサインです。
特別送達で届く書類には主に「支払督促」と「訴状」の2種類があり、期限も取るべき対応も異なります。
支払督促は、受け取ってから2週間以内に督促異議の申立てをしないと仮執行宣言が付され、強制執行ができる状態へ進みます(民事訴訟法第391条)。
訴状の場合は異議申立てではなく、同封された期限までに答弁書を提出し、口頭弁論期日に対応する必要があります。何もせず欠席すると業者の主張を認めたものとして扱われ(民事訴訟法第159条)、請求どおりの判決が出るのが一般的です。
いずれの書類でも、封筒を開けたその日のうちに弁護士・司法書士へ連絡し、書類の種類と期限を確認してもらうのが確実です。
期限を過ぎても打つ手が完全になくなるとは限りませんが、選べる手段は確実に狭まります。
書類の色や表書きに違和感を覚えたら、自己判断で放置しないでください。
専門家(弁護士・司法書士)の無料相談を予約する
現状がある程度把握できたら、迷わず無料相談を活用して専門家の意見を聞きましょう。
相談したからといって必ず依頼して費用を払わなければならない、ということはありません。
まずは借金問題のプロフェッショナルに方針を聞くだけでも、今後の見通しが立ち不安は大きく軽減されるはず。
最近の法律事務所や司法書士事務所は、LINEやWEBフォームでの相談に対応しているところが増えています。
電話で直接話すことに抵抗がある方は、深夜でもメッセージを残しておくという使い方がおすすめ。
弁護士・司法書士には法律上の守秘義務があり(弁護士法第23条、司法書士法第24条)、相談内容が家族や勤務先に伝えられることはありません。
債務整理を考えず借金が返せない状態を放置するリスクと末路
「あと少し待てばなんとかなる」「ボーナスが入るまでやり過ごそう」という考えは非常に危険です。
借金の滞納は時間が経つほど状況が悪化し、最終的には自分の財産を強制的に失う事態を招きます。
放置した場合にどのようなペナルティが進行するのか、時系列で事実を確認しておきましょう。
【第一段階】遅延損害金が発生し借金総額が雪だるま式に増える
返済期日を過ぎると、通常の利息に代わって、より高い遅延損害金が発生します。
貸金業者などからの借入れでは遅延損害金の上限は年20%と定められており(利息制限法第7条)、多くの契約でこの上限に近い利率が設定されています。
遅延損害金は日割りで計算されるため、滞納が続くほど支払うべき総額が膨らんでいきます。
たとえば残高50万円を年20%の遅延損害金で1ヶ月滞納すると、単純計算で約8,200円が上乗せされます。
1回分では小さく見えても、滞納が続けば毎月この負担が積み上がり、自力での返済が難しくなる分岐点になり得ます。
この初期段階で「もう自力では返せない」と見切りをつけ、専門家へ助けを求める判断が被害を最小限に抑えます。
放置するほど雪だるま式に借金が増加する事実を直視しなければなりません。
【第二段階】電話や郵便による督促が始まり精神的に追い詰められる
滞納から数日〜数週間で、金融機関からの直接的な督促が本格化します。
貸金業法に基づく正当な取り立てルールの範囲内であっても、毎月のように携帯電話が鳴り続ける状態は強いストレスをもたらすもの。
最初は携帯電話への着信から始まり、出ないと自宅への督促状送付に切り替わるため、家族に借金が発覚するリスクも高まります。
着信番号を検索して「督促だ」と分かった時点で放置してしまう人もいますが、連絡が取れない状態が続くほど、業者は期限の利益喪失や法的手続きへ早めに切り替える傾向があります。
専門家に債務整理を依頼し「受任通知」が貸金業者に届けば、本人への直接の取り立ては法律で禁止されます(貸金業法第21条第1項第9号)。
FAXで通知を送れば当日中に届くため、精神的な限界を迎える前に手続きを進めましょう。
督促が続くと強いプレッシャーを感じ、見て見ぬふりをしたくなるものです。
ただ放置している間も遅延損害金は増え続けるため、できるだけ早く対応を始めることが大切です。
【第三段階】信用情報機関に登録される(ブラックリスト入り)
滞納が長期化すると、信用情報機関に「異動」と呼ばれる事故情報が登録されます。
登録の基準は機関ごとに異なり、CIC(株式会社シー・アイ・シー)では61日以上または3ヶ月以上の支払い遅延が異動情報の対象とされています。
いわゆる「ブラックリスト入り」の状態で、手持ちのクレジットカードが利用停止になったり、新規のローン審査に通らなくなったりします。
「債務整理をするとブラックリストに載るから」とためらう方は多いですが、滞納を続けた場合も同じように事故情報は登録されます。
すでに長期の滞納がある場合、信用情報にはすでに影響が出ている可能性が高く、それを理由に債務整理を避ける意味は小さくなります。
現在の登録状況は各信用情報機関へ開示請求すれば確認できるため、迷う場合はまず自分の情報を確かめてみてください。
【第四段階】内容証明郵便による一括返済の請求が届く
滞納から2〜3ヶ月経過すると、内容証明郵便で一括請求書が送りつけられます。
これは「期限の利益の喪失」という法的な権利剥奪を意味し、分割払いで返済する権利を失った証拠です。
元の借入先から債権回収会社(サービサー)に債権が譲渡され、見知らぬ会社名で請求が来るケースも珍しくありません。
「債権回収会社」を名乗る知らない会社から手紙が来ても、すぐに詐欺と決めつけずに元の借入先から債権が移った可能性を警戒してください。
一括返済を求められた段階では、自力で分割払いに戻す交渉は難しくなります。
書面が届いたら速やかに弁護士・司法書士へ持参し、間に入ってもらう対応を検討してください。
【第五段階】裁判所から支払督促や訴状が届く
滞納が半年ほど続くと、貸金業者が裁判所を通じた法的手続きに踏み切ることが多くなります。
裁判所から「支払督促」や「訴状」が届くのは、業者が強制執行の前提となる債務名義を取りにきている段階です。
この書類を無視すると業者の請求内容がそのまま認められ、支払いを命じる決定・判決が出ます。
同封されている答弁書や督促異議申立書は、書式こそ用意されているものの、何をどう書くかの判断には法的な知識が必要です。
書類が届いたら、そのまま持参してできるだけ早く弁護士・司法書士に相談すべき段階だと考えてください。
なお最終返済から長期間が経っている借入れでは消滅時効を主張できる場合もあり、対応の仕方によって結論が変わることがあります。
【最終段階】給与や財産が差し押さえられ家族や会社にバレる
裁判手続きを経ると、最終的に強制執行が行われ財産が差し押さえられます。
これは確定判決や仮執行宣言付支払督促に基づき、業者が債務者の生活基盤に直接手を出せるようになるためです。
勤務先に「債権差押命令」が届くと経理担当者に事実が伝わるため、借金の滞納が職場に知られてしまいます。
給与を差し押さえられた場合、税金・社会保険料を差し引いた手取り額の4分の1までが、完済まで天引きされ続けます(民事執行法第152条)。
なお手取りが月44万円を超える場合は、33万円を超える部分が全額差押えの対象になります。
給与だけでなく、銀行の預貯金も突然凍結されて引き出せなくなるリスクもあります。
このような最悪の末路を回避するためには、強制執行に移行する前に債務整理を決断することが大切です。
払えない借金を減額・免除できる「債務整理」4つの種類
「債務整理をすると人生が終わる」「必ず自己破産になる」というのは誤解です。
債務整理には法律にもとづく複数の手続きがあり、収入・財産・借入額に応じて選べます。
なお広告でよく見かける「国が認めた借金救済制度」という名称の制度が存在するわけではないので、その点は誤解しないようご注意ください。
| 種類 | 減額目安 | メリット | デメリット | 費用相場 |
|---|---|---|---|---|
| 任意整理 | 将来利息のカット (元本は原則そのまま) | 整理する借入先を選べる 家族に知られにくい | 元本は基本的に減らない 信用情報に登録される | 1社数万円〜 |
| 個人再生 | 借金額に応じて 5分の1〜10分の1程度 (法定の最低弁済額まで) | 住宅ローン特則で持ち家を残せる 減額幅が大きい | 継続的な収入が必要 官報に載る | 約50〜70万円 |
| 自己破産 | 原則として全額免責 (税金などは残る) | 返済義務がなくなる | 一定額を超える財産は処分 官報に載る 手続き中の職業制限 | 約30〜50万円 |
| 特定調停 | 将来利息のカット | 費用が安い (自分で手続きできる) | 業者が合意しない場合がある 調停調書で差押えのリスク | 1社数千円〜 |
任意整理:将来利息をカットし月々の返済を減らす
任意整理は、裁判所を通さずに業者と直接交渉し、将来の利息をカットして元本のみを3〜5年で返済する手続きです。
裁判所を介さないため官報に名前が載ることもなく、手続きの柔軟性が高いのが特徴。
「車のローンだけは対象から外して車を手元に残す」といったように、整理する借入先を選べるのが大きな特徴です。
クレジットカードのキャッシングだけでなくリボ払いの残高も対象にでき、和解が成立すれば将来分の手数料をカットできます。
ただし和解に応じるかどうかは業者側の判断であり、必ず利息がゼロになるとは限りません。
裁判所を使わない手軽さから、債務整理の中では選ばれることが多い手続きとされています。
安定した収入があり、将来利息がなくなれば3〜5年で完済できる見込みのある方に向いた選択肢です。
個人再生:マイホームを残しつつ借金を大幅に減額する
個人再生は、裁判所を介して借金を法定の最低弁済額まで減らし、残りを原則3年で支払う手続きです。
減額後の金額は借金の総額に応じて決まり、たとえば住宅ローン以外の借金が500万円なら100万円(5分の1)が目安になります(民事再生法第231条第2項)。
自己破産と違い、住宅ローン特則を使えばマイホームを手放さずに他の借金だけを圧縮できるのが大きな利点です。
ただし「清算価値保障原則」があり、自己破産した場合に債権者へ配当されるはずの財産額を下回る返済計画は認められません。
持ち家や解約返戻金のある保険などまとまった財産がある場合、減額幅が想定より小さくなることがあります。
個人再生委員が選任される裁判所では、「履行テスト」として減額後の返済予定額を数ヶ月間、指定口座へ積み立てて支払い能力を示す運用が取られています(東京地裁など。運用は裁判所ごとに異なります)。
法律上の要件は「将来において継続的に、または反復して収入を得る見込みがあること」であり(民事再生法第221条第1項)、正社員に限らずパート・アルバイトや年金受給者でも認められる場合があります。
マイホームを維持しながら多額の借金を整理したい場合の有力な選択肢です。
自己破産:財産を手放す代わりに借金の支払い義務を免除
自己破産は、裁判所に支払い不能であることを申し立て、免責許可決定によって返済義務を免れる手続きです。
一定額を超える財産を処分して債権者へ配当する代わりに、残った借金の支払い義務がなくなります。
ただし免責を認めるかどうかを判断するのは裁判所であり、必ず許可されるとは限りません。
「戸籍に載る」「選挙権を失う」「勤務先に必ず通知される」といった噂は事実ではありません。
生活に必要な家財道具や99万円以下の現金は手元に残せると法律で定められています(破産法第34条第3項)。
一方、預貯金や自動車をどこまで残せるかは「自由財産の拡張」の運用によるもので、20万円程度を目安とする裁判所が多いものの全国一律ではない点にご注意ください。
手続き中の職業制限や官報公告といったデメリットはありますが、生活を立て直すための最終的な手段として位置づけられています。
収入が途絶えた場合や、借金が膨らみすぎて返済のめどが立たない状況で選択されます。
特定調停:裁判所を介して貸金業者と返済条件を話し合う
特定調停は、簡易裁判所の調停委員が間に入り、債務者と債権者が返済条件について合意を目指す手続きです。
弁護士を雇わずに自分で行うことができるため、手続きにかかる費用を大幅に抑えられるのが特徴。
調停委員が仲介して利息のカットや分割払いを交渉しますが、業者が合意を拒めば手続きは成立しません。
また調停調書には確定判決と同じ効力があるため、成立後に支払いが滞ると、改めて訴訟を起こされることなく差押えを申し立てられます。
近年は利用件数が減っており、業者が調停に応じにくいケースもあるとされています。
費用を抑えられる反面、申立書類の準備や期日への出頭をすべて自分で行う必要があるため、時間と手間をかけられるかどうかで任意整理と比較検討するとよいでしょう。
借金返せないからと債務整理をせずにやってはいけないNG行動
借金の返済に焦ると、冷静な判断ができなくなりがちです。
「なんとかバレずにやり過ごそう」と、事態をさらに悪化させる行動に走ってしまう人が後を絶ちません。
取り返しのつかない状況に陥る前に、以下の5つのNG行動は絶対に避けてください。
他社から新たに借金をして返済に充てる(自転車操業)
借金を返すために別の金融機関から新たにお金を借りる「自転車操業」は絶対にすぐやめるべきです。
なぜなら利息の支払いばかりが膨らみ、元金が一切減らないため総額が急速に増加する一方だから。
貸金業者からの借入れには「総量規制」があり、原則として年収の3分の1を超える貸付けは受けられません(貸金業法第13条の2)。
銀行のカードローンや住宅ローン・自動車ローンは総量規制の対象外ですが、返済が滞れば結局どこの審査も通らなくなります。
「今月の返済のために新しいカードを作ろう」と考えた時点が、自力返済の限界を示すサインだと考えてください。
自転車操業状態に陥ったら、借入先を増やすのではなく専門家に介入してもらうタイミング。
続ければ続けるほど、債務整理の手続きの難易度も上がってしまいます。
クレジットカードの現金化の利用(利用した場合は相談時に隠さない)
クレジットカードのショッピング枠を現金化するサービスの利用も注意してください。
この行為はカード会社の規約違反であり、発覚した瞬間に強制解約と残金の一括請求を受けるリスクがあります。
現金化業者は高額な手数料を差し引くため、実質的には法定の上限金利を大きく超える利率で借りているのと変わりません。
ただし過去に現金化を利用していても、事情によっては裁判所の裁量で免責が認められる場合があります(破産法第252条第2項)。
自分に不利に思える事実ほど、相談の段階で隠さず伝えてください。
「バレないだろう」と黙っていると、財産状況を偽ったり裁判所への説明を偽ったりしたと判断され、それ自体が免責不許可事由になります(破産法第252条第1項第7号・第8号)。
違法性の高い取引には手を出さず、現状を正直に申告することが解決への近道です。
闇金(ヤミ金)や個人間融資に手を出してしまう
「審査なし」「ブラックでもOK」と謳う違法業者やSNSの個人間融資には絶対に関わってはいけません。
トイチやトゴといった法外な利息を要求され、返せなくなると家族や職場への悪質な嫌がらせが始まることも。
近年増えている「ソフト闇金」や「給与ファクタリング」も実態は違法な貸付けにあたるとされ、一度利用すると抜け出しにくくなります。
すでに関わってしまった場合は、闇金対応の取り扱い実績がある事務所を選ぶとスムーズです。
脅迫や嫌がらせを受けているなら、専門家への相談と並行して警察(#9110、緊急時は110番)にも連絡してください。
正規の金融機関から借りられない状態は、「これ以上借金を増やすべきではない」というサインでもあります。
甘い言葉に乗らず、法律にもとづく債務整理での立て直しを選んでください。
督促の電話や郵便を無視し続ける
金融機関からの電話や郵便を無視して連絡を絶つことは、状況を悪化させる対応です。
問題の先送りにしかならず、業者が法的手続きへ移るタイミングを早めてしまいます。
本人と連絡が取れない状態が続くと、貸金業者は所在確認を理由に実家や勤務先へ電話をかけてくることがあります。
払えない場合でも、電話に出て「現在は返済が難しく、専門家への相談を検討している」と伝えておくほうが話は進めやすくなります。
ただし注意点があります。最終返済から長期間が経っている借入れでは、支払いの約束や一部返済が債務の承認にあたり、消滅時効が更新されてしまうことがあります(民法第152条)。
「もう何年も払っていない」という心当たりがある場合は、業者に返答する前に専門家へ相談してください。
居留守を使い続けても借金が消えるわけではありません。
無視を続けて事態が好転することはまずないため、並行して専門家への相談を急ぎましょう。
夜逃げや音信不通で借金から逃げようとする
引っ越して住民票を移さずに姿を消す「夜逃げ」で、借金から逃げ切るのは現実的ではありません。
借金の消滅時効は原則5年ですが、業者が訴訟を起こして判決が確定すると時効が更新され、そこから改めて10年の時効期間が始まります(民法第169条第1項)。
また一部でも返済したり支払いを約束したりすれば、その時点で時効はリセットされます(民法第152条)。
住民票を移さずに生活すると、健康保険証が作れない、まともな仕事に就職できないなど、借金以上に悲惨な生活困窮に陥ります。
社会的な存在証明を失って一生怯えながら暮らすくらいなら、合法的な債務整理を選ぶべきです。
消滅時効の援用が使えるケースもありますが、要件の判断は複雑で、自己判断で業者に連絡すると逆に時効が更新されるおそれがあります。
逃げ続けるより、まずは専門家に借入れの時期と最終返済日を確認してもらうほうが確実です。
借金返せない状況で気になる債務整理の費用と払えない場合の対策
「専門家に依頼したくても手元にお金がない」と諦めてしまうのは大きな間違いです。
多くの法律事務所は借金で苦しむ人の事情を熟知しており、費用が払えない場合の救済措置を整えています。
費用に関する不安を解消し、手続きに踏み切るためのポイントを解説します。
債務整理の手続き別にかかる費用の相場
専門家に依頼した場合のおおよその初期費用と報酬金の相場を把握しておきましょう。
手続きの種類や、依頼する相手が弁護士か司法書士かによって金額に差が出ますが、概ね次の通りです。
| 種類 | 費用 |
|---|---|
| 任意整理 | 1社あたり数万円〜(着手金+減額報酬金など) |
| 個人再生 | 50万円〜70万円(裁判所への予納金等の実費を含む) |
| 自己破産 | 約30万円〜50万円(管財事件か同時廃止かによって変動) |
任意整理では、「着手金無料」を掲げていても解決後の「減額報酬金」が高く設定されている場合があるため、総額でいくらかかるかの見積もりを必ずもらってください。
なお日本弁護士連合会は「債務整理事件処理の規律を定める規程」で任意整理の報酬に上限の目安を定めており、司法書士側にも同様の指針があります。
表面的な安さだけで判断せず、内訳まで確認することが重要です。
弁護士・司法書士費用の分割払いや後払いに対応しているか確認する
手持ちの現金が少なくても依頼できるよう、費用の分割払いや後払いに対応している事務所を選ぶと進めやすくなります。
受任通知が届いた後は、和解が成立するまで業者への返済を一時的に止めて手続きを進めるのが一般的で、その間に費用を積み立てる形になります。
ただしこれは返済が免除されるわけではなく、止めている間も残債は残る点に注意してください。
初期費用0円で手続きを始め、数ヶ月かけて積み立てる方法を用意している事務所もあります。
月々の支払額はこれまで返済に充てていた金額を目安に相談できることが多いため、無理のない範囲で組めるかを初回相談で確認しましょう。
「お金が貯まってから相談しよう」と考える必要はありません。
まずは相談に行き、分割払いのスケジュールを組んでもらいましょう。
法テラス(日本司法支援センター)の民事法律扶助制度を利用する
収入や資産が一定の基準以下の場合は、国が費用を立て替える法テラス(日本司法支援センター)の民事法律扶助制度を利用できます。
立替金の返済は月々5,000円程度からの分割が原則で、生活保護を受給している方は返済が猶予・免除される場合があります。
利用条件や金額は変更されることがあるため、最新の内容は法テラス公式サイトで確認してください。
法テラスと契約している弁護士・司法書士事務所であれば、事務所経由で法テラスの審査を申し込む「持ち込み方式」が使えるため、直接法テラスに行くよりスムーズです。
ただし、審査に数週間かかるデメリットもあるため、急いでいる場合は通常の分割払いとどちらが良いか比較検討が必要です。
自分の収入要件が対象になるか、無料相談の際に確認してみてください。
相談料が無料の事務所を選んで初期費用を抑える
初回相談を無料としている事務所や、何度でも相談無料を掲げている事務所から検討すると、費用の心配なく方針を聞けます。
ただし相談料の有無は事務所ごとの方針であり、有料だから債務整理に不慣れという意味ではありません。
「30分5,000円」のように相談料が設定されている場合は、その分だけ時間をかけて説明してもらえることもあります。
納得いくまで手続きの方針や費用の内訳を話し合い、不安をなくしてから契約することが失敗を防ぐポイント。
無料相談の際に「自分のケースで最も費用対効果が高い手続きはどれか」と聞き、複数の選択肢とそれぞれの費用を提示してくれる担当者を選んでください。
見積もりを出してもらった上で、キャンセル料がかかるかどうかも併せて確認しておきましょう。
費用の透明性が高い事務所ほど、安心して手続きを任せられます。
借金払えない状況からどう変わる?債務整理後の生活やデメリット
債務整理をすると今後の生活にどのような影響が出るのか、不安を感じる方は多いはず。
ブラックリストに載るといった一定の不便さは生じますが、「一生が終わる」という極端な噂は嘘です。
デメリットと、それを乗り越えるための代替手段を詳しく解説します。
約5年〜7年はクレジットカードの作成や新規借入ができない
信用情報機関に事故情報(異動情報)が登録されている間は、新たな借入れやクレジットカードの発行が制限されます。
登録期間は機関と手続きによって異なり、CIC・JICCでは契約終了後5年以内、KSC(全国銀行個人信用情報センター)では破産・個人再生の官報情報が手続開始決定の日から7年を超えない期間とされています。
正確な登録内容と期間は、各機関へ開示請求すれば確認できます。
キャッシュレス決済ができないと不便に感じますが、原則として信用審査のない「デビットカード」やチャージ式のプリペイドカード、スマホ決済は利用できます。
通販やサブスクの支払いも、これらに切り替えればほぼ従来どおり続けられます。
また債務整理の対象にしたカード会社やそのグループ会社では、信用情報の登録期間が過ぎた後も社内に記録が残り、審査に通りにくいと言われています(各社が基準を公表していないため確実な情報ではありません)。
登録期間の経過後に申し込むなら、当時と別の系列の会社を検討するとよいでしょう。
期間が過ぎれば、再びカードを持てる可能性は十分にあります。
住宅ローンや自動車ローンの審査に通らなくなる
事故情報が登録されている間は、住宅ローンや自動車ローンの審査も通らないのが一般的。
銀行や信販会社は契約前に信用情報を照会し、過去の金融事故を確認するためです。
ただし一生家や車が買えなくなるわけではなく、登録期間(おおむね5〜7年)が過ぎて情報が消えれば、再びローンを検討できるようになります。
車がどうしても必要な場合は、現金一括で買える価格帯の中古車を選ぶのが基本です。
販売店が独自に分割払いを設ける「自社ローン」もありますが、車両価格に手数料が上乗せされて割高になったり、保証金を求められたりすることがあります。
債務整理の直後に新たな分割払いを抱えては本末転倒になりかねないため、契約前に総支払額を必ず確認してください。
スマートフォンの端末代金の分割払いができなくなる場合がある
携帯電話を新しく購入する際の端末代金の分割払い(割賦契約)も、審査に落ちる可能性が高くなります。
10万円を超えるような高額スマホの分割払いは、割賦販売法の対象となり、信用情報機関のデータが参照されることに。
ただし、端末の分割払いができないだけで、スマホの「回線契約」そのものや「一括購入」はこれまで通り問題なく利用できます。
機種変更の際は、高額な最新機種の分割審査は通らない前提で、数万円の型落ち機種を現金一括で買うか、SIMフリー端末をネットで安く調達するのがおすすめです。
通信環境そのものを失うわけではないため、日常生活や仕事への影響は限定的です。
この機会に格安SIMへ乗り換えて毎月の固定費を下げておくと、返済計画にも余裕が生まれます。
賃貸アパートの契約(信販系保証会社)の審査に落ちる可能性がある
引っ越しをする際、家賃保証会社が信販系(カード会社系列)の物件だと審査に通らないリスクがあります。
信販系の保証会社は家賃の支払い能力を確認するために信用情報を照会するため、ブラックリスト入りしていると審査に落ちてしまう傾向があるんです。
すでに住んでいる賃貸アパートの更新を断られて追い出されるわけではなく、あくまで新規契約時の一部物件に影響するに過ぎません。
不動産屋で家探しをする際、最初に「過去にクレジットカードの滞納があるので、信販系以外の独立系保証会社を使える物件を紹介してほしい」と率直に伝えることで、無駄な審査落ちを防げます。
独立系の保証会社は信用情報を照会しないとされており、審査に通る可能性は高くなります。
ただし独自の審査基準や、家賃の滞納歴を共有するデータベースを持つ会社もあるため、必ず通るとは限りません。
住む場所を失うことは通常ありませんが、余裕をもって物件探しを進めてください。
借金払えない状況から一息!債務整理による督促ストップまでの流れ
専門家に依頼したあと状況がどう変わるのかイメージできず、不安な方も多いはずです。
実際には依頼から数日のうちに、多くの人が最も負担に感じている督促が止まります。
解決までの一般的な流れを確認しておきましょう。
【相談当日〜翌日】受任通知の到達で貸金業者の直接連絡が止まる
専門家と契約を結び、「受任通知」が貸金業者に届いた時点で、本人への直接の取り立ては止まります。
弁護士・司法書士が介入した旨の通知を受けた後、正当な理由なく本人へ返済を要求することは、貸金業法第21条第1項第9号で禁止されているためです。
FAXで送れば当日、郵送でも数日で通知が届き、鳴り止まなかった携帯電話への着信が落ち着きます。
入れ違いで業者から電話が来た場合は「〇〇法律事務所(司法書士事務所)に依頼しました」と伝えれば、以後の連絡は事務所へ回ります。
ただし銀行・信用金庫からの借入れや個人間の貸し借りは貸金業法の対象外のため、対応は依頼先に確認してください。
法的な対応を始めることで、精神的な平穏を即座に取り戻せます。
これが専門家に依頼する最大のメリットと言っても過言ではありません。
【相談から3日〜1週間】返済が一時停止し家計の立て直しが始まる
受任後は和解が成立するまで、業者への毎月の返済を一時的に止めて手続きを進めるのが一般的です。
これは法律上返済が免除されるという意味ではなく、専門家が窓口となることで実務上そうした運用になるという趣旨です。
この期間に専門家費用を積み立てつつ、家計を立て直す猶予が生まれます。
「借金返済と専門家の費用を二重で払うのでは」と心配する方がいますが、返済が止まるからこそ費用を無理なく払える仕組みになっています。
この返済ストップ期間中(和解成立までの数ヶ月間)に、これまで借金返済で削っていた食費などを正常に戻し、「借金に頼らない生活リズム」を定着させることが債務整理成功のカギです。
依頼が金曜の夕方以降になると受任通知の発送が週明けになり、土日も督促の不安を抱えることになりがちです。
週内に動きたい場合は、木曜日から金曜日の午前中までに相談を済ませておくとスムーズです。
借金が払えない・返済できない状況での債務整理に関するよくある質問
いざ専門家に相談しようと思っても、細かな疑問が気になって足踏みしてしまうことがあります。
無料相談に行く前に確認しておきたい、よくある質問と回答をまとめました。
これらを理解して、一歩を踏み出す不安を取り除きましょう。
借金払えないなら債務整理を含めて早く専門家に相談
借金が払えない、返せないという状況は、一人で抱えていても解決しません。
放置すれば遅延損害金で残高が膨らみ、最終的には給与や預金の差押えに至ります。
一方、専門家に依頼して受任通知を出せば、貸金業者からの直接の取り立ては止まります。
その後は任意整理・個人再生・自己破産のいずれかで、返済の負担を軽くする道を検討できます。
費用の分割払いに対応する事務所も多く、収入が基準以下であれば法テラスの立替制度も利用できます。
どの手続きを選べるか、どのくらい負担が減るかは、借入内容・収入・財産によって一人ひとり異なります。
紹介した事務所の無料相談などを利用して、まずは自分の状況を専門家に伝えるところから始めてください。

